屋根に荒野地板を敷いてからは、アスファルトルーフィングという防水シートを敷き、
その上に瓦、又はガルバリウム鋼板で屋根を葺きます。
昔は瓦屋根が多く、湿式工法といって土を沢山屋根にのせて瓦を葺いていましたが、
今は乾式工法といって土は使わずに、
瓦や板金を釘やビスで止めつける工法が主流になっています。
「瓦屋根だと重いから地震に弱い」...とよく聞きますが、そうではありません。
確かに屋根が重いと重心が高くなる為、地震による建物への力のかかり方が多少大きくなります。
しかし湿式工法に比べると、土を使わない分軽くなっていますし、
十分な構造計画をすれば、瓦屋根でも全く心配はいりません。
瓦にするか鋼板にするかは好みや予算その他に、
外観のデザインや、内部空間の構成による屋根勾配によっても変わってきます。
板金の場合は勾配が緩くても葺く事ができるので、ゆったりとした流れの屋根もできます。
瓦の場合は4寸勾配以上と決まっているので、屋根が高くなりますが
その分天井の高い吹き抜けや、小屋裏スペースを大きく取る事ができます。
この様に色々な点を考慮して、一番最適な物を選んでいます。
そして現場ですが...
『小針の家 Ⅱ』の屋根は、ガルバリウム鋼板の縦ハゼ葺きです。
大屋根の上から下までの12m70cmを1枚で葺いていきます。
まず始めに全体の納まりを見ながら割り付けを確認します。
葺き始めると、その後の作業は思いの他スピーディーに進められていきました。
縁廻り(軒先やケラバ)は手加工で幅を落とし、
その後「つかみ」という道具で、名前のとおり鋼板をつかんで折り曲げていきます。
これで屋根は完成です!!
haruna
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