地鎮祭からちょうど3ヶ月、上棟の日がやってきました。
住まい手の方も、家を建てたいと思い立ってから色々な所を見て
丹羽アトリエにたどり着き、今日まで約6年だそうです。
ほんとにやっと...という思いですね。
建物の四隅と中心を塩とお神酒で清めた後、全員でお神酒を頂き作業開始です。
この家の一番長い通し柱。5寸角(15㎝角)で約5mあります。
この通し柱や他の全ての柱には、梁がささるための仕口、貫の穴、
掛けや屋根板、床板が入るための切り欠き、下地や窓台の切り欠き、ちりじゃくりなど...
材料の大きさや納まり、建前後の造作仕事も全て考えながら、
たくさんの加工がしてあります。
たとえ見えなくなってしまう所でも、
必要であれば手間や時間を惜しまず加工をしていきます。
それによって、後々の作業のしやすさや仕上がりの綺麗さが
全く違ってくるので、手を抜く事は出来ません。
柱を立てながら貫を入れ終わると、次は杉の梁材を組んでいきます。
梁材にも柱と同じく沢山の加工がしてあります。
プレカット工法のように金物で柱と梁を固定するのとは違い、
渡りあごや長ほぞの込み栓差し、金輪継ぎや車知栓継ぎといった
伝統的な仕口や継手を使い、木と木を組んで建てていきます。
建前では大工さんが材料を金槌でコンコン叩く場面がよくあります。
木と木がかみ合う所では、受ける材料の仕口はかかる材料より少し小さくしてあります。
そこで、かかる材料を金槌の頭が丸い方で叩き、木をつぶし入りやすくしているんです。
この作業を「木殺し」(きごろし)といいます。
でも、一時的に繊維を圧縮しただけで、
木の繊維を壊してはいないので、後でちゃんと元に戻ります。
元に戻ると、小さめに加工してあった部分にピッタリと密着して組んだ部分がしっかりとします。
梁の長いほぞを柱に差したり、
梁と梁を渡りあごできっちり組む作業は一苦労です。
大胆な作業に見えて、細かい所に気を配りながら進めていきます。
序々に納まって組まれていく様子は、何度見てもワクワクします!!
そして、大工さんの技術や昔の人の知恵のすごさを改めて感じる瞬間でもあります。
午前中で1階部分はほとんど組めました。
順調に進んで、棟梁も満足気♪(棟梁は左側の手前から2人目です)
みんな笑顔でおいしく昼食を頂きました。
午後の分はまた次に書きますね!!
haruna
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