後飛保の家
矩勾配屋根の家
- [所在地] 愛知県江南市
- [工事種別] 新築
- [構造・規模] 木造 2階建て
- [家族構成] 夫婦+子供2人
- [竣工日] 2010年3月
この家は愛知県江南市に建つ、木組み土壁の家です。敷地面積は約75坪。住まい手はご夫婦と二人の子供の四人家族です。
南北方向に掛かる矩勾配(かねこうばい)の切妻屋根の二階建てを、下屋が東と北に取り囲んだ形の家です。
この家を設計するにあたって、施主ご夫婦から提示していただいたものが有ります。その一つが、奥様がまとめられたこのスケッチです。
そこには近隣に配慮した建物の配置のことや、これからの暮らしのイメージなどが、さりげない絵を添えてまとめられていました。
設計を終えて改めて見てみると、その内容がとても的を射たものであったことに驚かされます。
もう一つ。これはご主人が基本プラン図と断面図をもとに段ボールで作られた模型です。
“空間のイメージを確かめたくて作ってみました。”
とのことでした。ご自身で作ってみて、いっそう理解が深まってよかったのだそうです。
もう一つの方が、私達が作ったプレゼンテーション模型。
こうして比べてみると、ご主人が作られた模型の方がなんとなく雰囲気があって魅力的ですね。
東側のウッドデッキが玄関ポーチです。奥様のご希望により、玄関はパントリーと兼用にしました。そして、その奥には裏のサービスヤードに抜ける出入り口が有ります。
一階は大きめの丸テーブルを置く予定のダイニングを中心に、キッチンとリビングが繋がっています。奥には書斎コーナーも有ります。階段の下には通り抜けできるクローゼット。その上がピアノと書棚スペース。そして、吹き抜けを挟んで南北に主寝室と子供室を配置しました。
矩勾配屋根のため、小屋裏空間を大きくとることができます。そこをロフトと小屋裏収納として利用します。
家の真中に立つ丸柱は去年の伐採ツアーの時に伐ったものです。ご家族でどの木にするか相談して決めました。樹齢94年の東濃檜です。
この柱の樹齢よりも永く永く住み継がれることを願っています。