NIWA AKIHITO
Atelier

多治見の名勝。虎渓山の先を上がりきったところに、この新しく造成された団地は有ります。丘陵地の高いところを平らに切り開いたこの町は、まわりの山並みを見渡すことができる、とても気持ちのよい所です。敷地は約１１５坪、建物は一部二階建ての木組み土壁の家です。
この土地の魅力は、特に北側の景色が素敵なこと。これはここに建てる家のプランニングのポイントです。
家の中央に、南北に開口のあるリビングダイニングを配置しました。開放感のある吹き抜けは上のギャラリーと一体感のある空間。北側の天井の低い落ち着いた感じのコーナーには、少し高さを抑えた横長の窓をあけ、山の景色を楽しみます。
カウンターキッチンの裏側は家事導線を優先した間取りです。
キッチンの横に家事コーナーのカウンターを設けました。そこから裏導線を兼ねたクローゼットを経て脱衣室と浴室へ。そして台所に戻ってくることができる配置です。

階段を上がると、ご主人の大量の蔵書を収納する本棚スペースとギャラリー。ここにも横長の窓を設けました。連なる山々の紅葉を楽しむことができるはずです。
その奥の寝室と子供室は将来の使い勝手の変化に備えて、建具で仕切ることにしました。

『生地のままが好き』と言われるご夫婦。土壁と無垢の木の質感が生きる家ができました。