暮らしの移り変わりに寄り添う
豊山の家 Ⅱ
- [竣工日] 2019年3月
- [坪数] 30.8坪
- [工事種別] 新築
- [家族構成] 夫婦+子供1人
- [構造・規模] 木造 2階建て
- [所在地] 愛知県西春日井郡
この敷地は名古屋市の北隣の西春日井郡豊山町にあります。延べ約29坪の木組み土壁の家です。敷地面積は約90坪。農地を埋め立てて宅地にしました。
住まい手はご夫婦とまだ小さなお嬢さんの三人です。
まだお若いご夫婦ですしお子さんも小さいため、今後、自分達の生活スタイルがどのように変化していくのかをイメージすることは、やはり難しいですね。例えば食卓は椅子座が良いのか、それとも床座の方が合っているのか、といったようなことも決めかねてしまいます。であれば、ある程度融通がきくように空間を捉えて設計することも大切ですね。
そんな訳で、家の中心であるリビングとダイニングはエリアを分けるのではなく一体の空間にしました。座卓でも、あるいはゆったりしたサイズのダイニングテーブルでも。どちらでも心地よく過ごせることをイメージして設計を進めました。
キッチンとはカウンター式でリビング側から手元が見えにくくするように配慮しました。その裏には食品室。そこから勝手口を出るとやや広めのサービスヤードが有ります。外物置として自転車や子供の外の乗り物などを置くのにも便利です。また、共働きのご夫婦にとっては天気を気にしないで干せる屋根付きの物干は必須ですね。
一階に主寝室を設けた理由は将来の老後を考えてのこと。すぐ裏手に水回りも有って便利です。また、ウォークインクローゼットを抜けるとご主人の部屋。ロードバイクのトレーニングの為の空間です。
斜め天井で繋がる2階には子供室。多目的室は趣味のためにつかったり、将来の同居に備える余力でも有ります。
歳を重ねていくごとに暮らしの有り様も少しずつ変化していきます。その移り変わりに寄り添うように、家もある程度変化していけることも大事なことだと思っています。