持続可能な家づくり
鈴鹿の家
- [竣工日] 2022年10月
- [坪数] 36.8坪
- [工事種別] 新築
- [家族構成] 夫婦+子供1人
- [構造・規模] 木造二階建て
- [所在地] 三重県鈴鹿市
三重県鈴鹿市の76坪の土地に建つ、延べ面積約36坪の木組み土壁の家です。
“庭に来る野鳥を見たり、日向ぼっこしながら本が読める、大きな窓のリビング”
そんな暮らしのワンシーンをイメージして始まったプランニング。一階は約24坪で、10畳強の広さのリビングダイニングを中心に、キッチンや書斎、畳の間、縁側を配置し、それらを複数の導線で繋いでグルグル回ることができる間取りです。約12坪の二階には個室が三つ。それぞれの部屋には十分な収納が備え付けてあります。
住まい手のご希望は、
“ 金物に頼らず木を活かした伝統的工法 ”で、
“ 土壁の蓄熱・調湿性能を活かし ”、
“ 断熱もちゃんとされた家 ” ・・・というもの。
これはまさに丹羽アトリエの本領発揮するところ!
構造の柱や梁を隠さずに表しにすることで、骨組みの力強さや木目の優しさ。木の香り、湿気を吸う調湿性能を得ることができます。さらに「木組み」によって木の粘り強さが備わる骨組みになります。
土壁は断熱材による外断熱と組み合わせることで、その蓄熱性能がより一層発揮されます。言葉では表しにくいのですが、冬は優しい暖かさを。そして夏はとてもマイルドな涼しさを感じさせてくれる空間にしてくれるのです。もちろん、雨の日の部屋干しにも、その調湿性能は驚くほど効果を発揮してくれます。
『持続可能な社会』が言われる中にあって、この様に自然素材が持っている良さを素直に活かして丈夫で快適な家をつくるという考え方はとても大切ですし、必然なのではないでしょうか。
住まい手の心と体に、そして地球に優しい家づくりを続けて行きたいと思います。

外観
緩勾配用の瓦にすることで、緩やかで伸びやかな印象の屋根になりました。

ポーチ

玄関
左手の引戸を開けるとパントリーに繋がります。

ピアノコーナー
代々受け継ぐアップライトピアノ。

リビングダイニング
南の掃出し窓には、障子、ガラス戸、格子網戸、無双付の雨戸を全て引き込めるよう設えました。

リビングダイニング
格子網戸の陰影が室内にとてもきれいに映ります。外からの視線隠しにも役立ちます。

リビングダイニング
障子はガラス面からの熱を遮るだけでなく、和紙が光を乱反射させるので柔らかくて明るい光が奥まで入ります。

リビングダイニング
奥にはキッチンと書斎があります。

畳の間
障子の透彫りは奥様のご実家に使われていた桐の欄間板です。

キッチン
L型のキッチンには奥様のご要望が詰め込まれています。

キッチン
上部のパイプ棚にはボウルや鍋など少し濡れていてもそのまま収納できます。

パントリー
右手は長押フックを掛けられるように。左手は出番の少ない鍋やストック品などを収納できる可動棚をつくりました。

パントリー
お買い物から帰った時はこちらの裏動線から。ストック品などを収納しながらキッチンへと向かいます。

書斎
お料理しながら家庭事務作業も同時進行で。木製建具の窓の先にはきれいなお庭が望めます。

一階便所

浴室

個室
奥にはクローゼット収納と押入があります。右手の小さな扉を開けると小屋裏収納があります。

二階廊下
天窓によって階段下を明るく。

二階便所
手洗い器には多機能なスロップシンクを選びました。
プラン

模型

スケッチ

1階 間取り図
