今年1月、志段味の家Ⅱの仕上げ工事に差し掛かる前に現場で最終確認をしている際に、住まい手Fさんからこうお話がありました。
引きのあるアプローチを通って玄関へ入るので、玄関袖の “左官壁” と “照明” は家に帰る度、目に入る度に、良いなあ・・・。そう思える、職人が手仕事でつくる味わい深い雰囲気にしたいです。と!!
“左官壁”は、左官職人の川口さんに、「さりげない雰囲気だけど、近くで見たら「おっ!」と思えるような仕上げで・・・。」
そんな漠然とした会話の中で、川口さんが『鎌倉磨き』なんかはどうかな?とご提案頂きました。
それは漆喰の下地に凹凸をつけた上から、顔料を混ぜた漆喰を塗り、コテで磨く事で、凸部だけ磨かれる仕上げだそうです。
が、正直よくわからない(笑)のでサンプルを作ってもらいました◎
ほほぅ!なかなかいい風合いですね♪
真ん中のアメーバ状に磨かれたものがいわゆる鎌倉磨きというもののようです。
そのほかに、その技法を使った川口さんオリジナルのボーダー状の仕上げが二種あり、住まい手Fさんと相談の結果、ボーダー仕様で決定!!
その後、色合いやボーダーの幅などを調整して、いざ本番です!
凹凸をつけた漆喰の下地に、顔料を混ぜた漆喰を塗っていきます。
一通り塗った後に、もう一度塗り重ねていき、半乾きの状態でどんどんと磨いていきます。乾いてしまうと、磨きムラができてしまうので二人でタイミングを合わせて進めていきます。
おおーー!!どんどん光っていくーー!
川口さんが、「磨き始めると、どんどん光っていくから、やめ時がわからないんだよ〜。人って光もの好きでしょ??」って。(笑)
確かに!小さい頃に泥団子を服のナイロン部分でよく磨いたものです。
そんなたわいもない話で盛り上がりました◎
“照明”へ続く・・・
keishiro