『徳重の家』の柱梁に使う丸太の伐採をしに、
住まい手ご家族と一緒に八百津の山に出かけました。
八百津町潮見の山里は紅葉の見頃もおわり、
ちょっと冷たく透き通るような冬の匂いに包まれていました。
今日の伐採は、母屋に使う太い杉丸太と、
磨き柱として使う桧丸太の合わせて5本です。
ところで、木には “伐り旬” があることをご存知ですか?!
秋から冬に掛けて、
そう、だいたい9月からあくる年の2月までの間が木にとっての休眠期。
この時期の木は水揚げも少なく、幹に含まれる養分(光合成によるデンプン)も少なめなため、
乾燥し易く、腐れや虫害にも強いと言われています。
さて、まず山に入る前に、
模型で丸太材が使われる位置を確認してもらいます。
「吹抜けに掛かる、よく見える梁なんですね!」
沢山の立ち木の中から気に入ったものを選び、
お神酒とお塩を撒いて根元を清めたあと、
さあ伐採です!
流石、熟練の技!
倒す方向に狙いを定めて慎重に慎重に作業を進めます。
年輪を数えると約45年。
住まい手よりも少しだけ先輩の杉の木。
直径は約40センチです。
河方さんが家業を継いで林業をはじめた頃に植えた、
思い出の杉の木だそうです。
こちらはポーチに立つ、桧磨き丸太の柱の切り株です。
直径は約20センチ。
先に伐採した杉の直径のちょうど半分ですが、
年輪の数はほぼ同じでした。
杉と桧では成長のスピードが随分違うことがよくわかりますね。
しかし、こうして目の前で大きな木が伐採されて “ ずしん! ” と倒れる様子には、
なにか、こう感慨深いものがありますね。
木の家はまさに「生きた木の化身」。
大切に住み継いでいきたいですね。
それでは、はい、記念撮影・・・!
今日のことがAさんご家族にとって、
家づくりの楽しい思いでの一コマになれば幸いです。
akihito
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