片流れ屋根の家 III
河北の家
- [竣工日] 2012年7月
- [坪数] 28.1坪
- [構造・規模] 木造 2階建て
- [家族構成] 夫婦+子供1人
- [工事種別] 新築
- [所在地] 愛知県丹羽郡
この家は敷地面積が約65坪の土地に建つ、木組みの家です。
外壁は焼き杉板。勿論その下は木舞土壁です。
東から西に緩やかに昇る大きな片流れ屋根はガルバリュウム鋼板。杉の厚板、断熱材、通気層、野地板と多重構成にすることで外からの熱を遮断しています。
杉板デッキのポーチから玄関に入り、引戸を開けるとリビングダイニングです。
南側にダイニング、リビング、その奥に書斎コーナーがあり、さらにその奥が主寝室です。北側にはキッチンと食品室。クローゼットを通り抜けると脱衣室、浴室、便所などの水回りのエリアに繋がります。
西に向って昇る屋根なりに天井は高くなり、その先にロフト二階の子供室と小屋裏収納があります。
片流れ天井のゆったりとしたリビングダイニングを中心にして、各コーナーが立体的に取り囲んで接する構成は、家族の気配を感じる楽し気な空間です。また、コンパクトな導線で使い勝手の良い住まいになるはずです。
実はこの家の住まい手は『御供所の家』のお嬢さん。
ご結婚されて、「新居の設計を是非!」とお声掛け頂きました。
二度もお手伝いさせて頂けるのは本当にありがたいこと。
設計者冥利に尽きるというものですね。 感謝!

アプローチ
里山の小道のようなアプローチから、杉板デッキのポーチへ上がり、玄関へアクセスします。まるで山荘のような愉しいアプローチ。

外観
平屋のようにみえますが、片流れ屋根の高い部分をロフト2階とした2階建てです。

玄関
栗の板を張った玄関土間です。住まい手の下駄や雪駄がよく似合いますね。

リビング、ダイニング、キッチン

リビング、ダイニング
片流れ屋根の細長空間を活かした書斎、リビング、ダイニングはとてもゆったりとした空間です。奥にみえるダイニングにはベンチを造り付けました。

リビング、ダイニング
よーく見ても、大きな掃き出し窓のカーテンレールが無いようにみえませんか?ちょっとした工夫でスッキリ設えることができるのです。

書斎
リビング、ダイニングへ向いた書斎は、絵本を読んだり、パソコンをしたり、家族みんなの書斎です。

キッチン
ダイニングテーブルでおやつを食べるお嬢ちゃん、書斎でパソコンに向かっているお父さん、リビングで遊んでいる二人、家族の気配が感じられるキッチンです。

キッチン
WoodWorks GEPPETTOさんによる、レッドオークをつかった丹羽アトリエオリジナルキッチンです。

キッチン
キッチンに立つとこんな感じでダイニング、リビング、書斎に目が届きます。

寝室
寝室にピッタリな、土の壁に包まれたしっとりとした空間です。

クローゼット

便所

脱衣室
脱衣室内のランドリースペースにはたっぷりの収納を造り付けました。

脱衣室
既製品の洗面ボール付きカウンターに無垢の家具をあわせた洗面台です。

浴室
床と腰壁にモザイクタイル、壁と天井にはヒバを張った気持ちのよい浴室です。

個室1
ロフトのような楽しげな2階に将来の子供室になる個室を設けました。

個室2

小屋裏収納
片流れ屋根空間を利用した小屋裏収納です。
プラン

模型

スケッチ

1階間取り図
