引き戸を開けるとふわりと立ち上る木の香り。
いつか遠い将来、嫁ぎ先から戻ってきた時も、
この香りが一瞬にして幼い頃の思い出を
連れてくるだろう。
「ただいま…」
小さくささやくと、どこからともなく
届く聞き慣れた声。
「おかえり…」
引き戸を開けるとふわりと立ち上る木の香り。
いつか遠い将来、嫁ぎ先から戻ってきた時も、
この香りが一瞬にして幼い頃の思い出を
連れてくるだろう。
「ただいま…」
小さくささやくと、どこからともなく
届く聞き慣れた声。
「おかえり…」
玄関につながる開放的なダイニング。
窓の外の風を感じながら囲む食卓は、
家族を育む大切な時間。
ベンチシート、一枚板のテーブル。
母のごはん、家族の笑顔。
そんな毎日の時間の中で、
「美味しい」「楽しい」記憶が
母から娘へ受け継がれていく。
リビングにつながる
書斎コーナーには、
絵本、おもちゃ、写真、本、
パソコン、書類…
ここには家族みんなの大切な
宝物がいっぱい。
時間とともに、宝物が
一つまた一つと増えていく。
太い柱も無垢の杉板も、
何気ない日常と子どもたちの成長を
やさしく見守り、育んでくれる。
階段をとんとんと上れば、
すぐに自分だけの部屋。
家族の声も聞こえる。
美味しい匂いもする。
小さな窓を開ければ、
ちゃんと顔も見える。
「ヤッホー!」
ちゃんと声も届く。
レモン、ブルーベリー、プチトマト。
以前、山で木を植えたように、
庭にも家族で苗木を植えてみる。